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999年に国家資格「製麺技能士」を取得し、製麺一筋25年。現在も某製麺所で日々ラーメンの麺を打ち続けている現役の麺職人です。休日の趣味は食べ歩きで、これまで巡ったラーメン店は100店舗以上!当ブログでは、ただの食レポではなく「麺とスープの相性(一体感)」というプロならではの視点で、本当に美味しい一杯をガチ解説します。たまに大好きなハンバーグやスィーツも登場するかも?インスタや食べログでもグルメ情報を発信中です!

名前のクセが凄すぎる!?『ピッコロ大将』で味わう「純すみ系」の本気と製麺の技術

札幌市東区の住宅街に佇む、一度見たら忘れられない店名『ラーメンピッコロ大将』
正直、最初は「おもしろ系のお店かな?」なんて油断していましたが、一口すするだけでその偏見は完全に吹き飛びました。

25年間、麺の世界にいる私が断言します。

ここは「絶対に外さないから今すぐ行ってほしい!」と胸を張って推せる、隠れた最高峰の名店です。ガツンとくる純すみ系の本気、そして職人技が光る麺のクオリティは、わざわざ足を運ぶ価値しかありません。

お店の外観
Contents

ピッコロ大将の味噌ラーメン(大盛り)

ラーメンの全体写真

注文したのは大盛り味噌ラーメン(1100円)。

運ばれてきた瞬間、表面を覆う分厚いラードの層と、立ち上る生姜の香りに「これはただのギャグではなく本物だ」と確信しました。

いわゆる「純すみ系(村中系)」の王道を行くスタイルです。

スープ:ラードが蓋をする、最後の一滴まで熱々の衝撃

一口啜れば、「純すみ系」ならではの重厚なパンチに圧倒されます。

驚いたのは、その強烈な個性の中で成立している「塩味」と「旨味」の絶妙なバランス。味噌の鋭いキレを動物系ダシのまろやかな甘みが包み込み、角の取れた深いコクへと導いてくれます。

ラードの膜が熱と旨味を完璧に封じ込めているため、熱々をずっとキープ。後半に生姜を溶かせば爽やかなキレが加わり最後の一滴まで夢中で飲み干してしまう一杯です。

麺:西山製麺の至宝「特製33丸麺」

麺リフト

この一杯の主役は、何と言っても西山製麺の傑作「特製33丸麺」です。

札幌味噌ラーメンの歴史を支えてきた西山製麺の中でも、限られた名店にしか卸されない特別なこの麺。重厚なスープをがっちりと受け止めるその姿は、まさに「このスープには、この麺以外あり得ない」と確信させる相性の良さです。

啜るたびに口の中でパチンと弾けるようなプリプリ・パッツン感を、心ゆくまで堪能できます。

トッピング:一杯を完成させる黄金のバランス

具材はチャーシュー、メンマ、海苔、炒め野菜、ネギ、生姜に白胡麻、どれもがスープを邪魔せず、むしろ引き立てる名脇役。

途中で追加注文した煮玉子(120円)も絶妙な半熟加減で、濃厚な味噌スープにまろやかなコクを添えてくれました。

店内の写真

麺職人が唸る「隠れた名店」の証明—なぜ33丸麺はここまで旨いのか?

名前のインパクトに目を奪われがちですが、実はこの一杯、技術的に見るととんでもない完成度なんです。

その理由は、西山製麺が誇る最高傑作の一つ「特製33丸麺の驚異的なポテンシャルにあります。

それを今から製麺歴25年のプロ目線で深掘りしていきたいと思います。

製麺技能士のガチ視点!ここが凄い!
  1. 33丸という封印されたレシピの血統

    この「33」という数字は、単なる商品番号ではありません。札幌味噌ラーメンの伝説である『すみれ』のために開発された、いわば「村中系専用レシピ」の系譜を継ぐ証です。限られた「認められた店」にしか提供されないこの麺は、濃厚な味噌、そして厚いラードの層と戦うために設計されています。
  2. 多加水熟成による「澱粉の糊化(α化)」の極致

    以前、他店で森住製麺をいただいた際、コシが弱く感じたのは、おそらく小麦のグレード調整や熟成不足が原因でしょう。
    対して、この33丸麺は「多加水熟成」の完成形です。
    • 物理的構造:水分をたっぷり含ませた生地を低温でじっくり寝かせることで、小麦粉の中の澱粉が完璧に「糊化(α化)」の準備を整えます。
    • 職人の分析:茹で上げた瞬間にこの澱粉が最高の状態で膨張し、あの「噛んだ瞬間にパチンと弾ける弾力」を生み出すのです。
  3. 激アツスープに負けない「熱耐性」

    純すみ系スープは、表面のラードによって100℃近い温度が維持されます。通常の麺であれば、この熱で組織が緩み、すぐに「ダレ」が生じます。しかし、33丸麺は独自の圧延(あつえん)工程により、グルテンの網目構造が極めて緻密に構成されています。「最後まで伸びない。むしろスープを吸ってさらに旨くなる。」これが、私が「33丸麺は悪くない、どころか最高だ」と断言する最大の理由です。
  4. 大将の「茹で上げ」という最終パズル

    最高の麺を生かすも殺すも、最後は茹で手の腕次第です。ここの大将が引き上げる麺は、表面が驚くほど滑らかなのに、中心にはグッと押し返してくるような力強い「芯」の弾力が同居しています。まさに理想的な茹で加減の頂点。この一瞬を逃さない確かな技術が、一杯の完成度を格段に引き上げています。

麺を知り尽くした私が「ピッコロ大将」を勧める理由

看板のインパクトを超える、職人のプライド

ピッコロ大将という個性的すぎる店名に、最初は誰もが「ネタ系かな?」と足を止めるはず。 しかし、その扉の先にあったのは、札幌味噌の正解を愚直に追求するストイックな職人の姿でした。

西山製麺の最高傑作「特製33丸麺」を、これほど完璧な熱量と茹で加減で提供する店はそうありません。100℃近いラードスープに負けず、最後まで強靭なコシと旨味を保つ裏側には、店主の秒単位の茹で上げ技術が隠されています。
看板の個性に惑わされて、この本物の仕事を素通りしてしまうのはあまりに勿体ない。

札幌で本物の純すみ系に出会いたいなら、迷わずこの扉を開けてください。
そこには、名前の何倍も分厚い職人魂が待っています。

項目評価
スープ
バランス
総合評価
店名ピッコロ大将
住所065-0008 北海道札幌市東区北8条東12丁目5−16
支払い方法現金
営業時間11:00~15:00
定休日木曜

この記事を書いた人

1999年に国家資格「製麺技能士」を取得し、製麺一筋25年。現在も某製麺所で日々ラーメンの麺を打ち続けている現役の麺職人です。休日の趣味は食べ歩きで、これまで巡ったラーメン店は100店舗以上!当ブログでは、ただの食レポではなく「麺とスープの相性(一体感)」というプロならではの視点で、本当に美味しい一杯をガチ解説します。たまに大好きなハンバーグやスィーツも登場するかも?インスタや食べログでもグルメ情報を発信中です!

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